脆弱な人間とは、内的なよりどころを持たない人間だ
ビィクトール・E・フランク 夜と霧より
内面的なよりどころを持たない人間・・・・・それは以前の私です。
聞いたこともない腹膜偽粘液腫という病気だと言われ、うろたえて、ただただ逃げることだけを考えていた頃の私。
退院してからも、あとは死ぬまでのんびり過ごせばいいやと、自分と向き合うことから逃げていた頃の私です。
その頃の私は、死んだらすっかり終わりになってしまうと安易に考えていました。
だから、生きる意味も、生きる価値も全く分かりませんでした。
内的なよりどころ
というのは、内面的な成長により分かることだと思います。
私の場合は、何のために産まれてきて、この人生を歩んでいるのかということです。
私たちは過酷な状況でも、内面的な成長をすることを選ぶことができます。
過去の記憶に浸って、後ろ向きに過ごすことも選べますが、
私は「前に進んでいきたい、成長したい」と思いました。
(成長せずにいられない、いろいろな出来事が私の背中を押してくれたのです。)
そして、その結果、
それまでの人生の困難は、自らの成長のために必要なことであったと思うようになりました。
子供のころのさみしかったこと、自分に自信がなかったこと、人間関係が上手くいかなかったこと、病気で苦しんだこと、過敏な性格だという事、たくさんの人に助けられ、導かれたこと
全てが一本の線で繋がって、そして今があるのだと感じました。
自分はすっかり役に立たない人間になってしまい、生きている必要がないと思ったこともありましたが、
大事なことは生きる目的ではなくて
生きることで生じる様々な課題を果たすことなのです。
苦しみも、それすら課題であり、それを受け入れ成し遂げることで内面的な成長ができ、
未来に待つ何かを知ることができるのではないでしょうか?
私は腹膜偽粘液種になったことは、マイナスの事だと思っていましたが、
今思えば、これだけ自分の内面を掘り下げることができ、
次元の低かった思考回路を高めることができました。
これは、いわゆる「ギフト」であり、
その「ギフト」に気が付くことができたことが、とても幸せなこと
だと思います。
まだまだ、成長途中です。
これからも成長をしたいと思っていますが、今後はあまりきつい体験は不要です。
神様、お手柔らかにお願いします。
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